東信補聴器センター(メガネのコミヤマ)は長野県上田市、小諸市、東御市の公益財団法人テクノエイド協会認定補聴器専門店です。

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補聴器を選ぶ前に…聞こえについて

補聴器の選び方についてはコチラ をどうぞ

■「聞こえ」について

高齢になってきた両親や祖父母。物音には気づいていて聞こえているはずなのに、会話がうまく成立しなかった、やっぱり聞こえないのかな、と思って声を大きくしてみたけれど、あまり改善しなかったという経験はないでしょうか。

私たちの聴覚は単純に音を聞くだけではなく、話し言葉を聞き取るという役割を持っています。そして話し言葉の聞き取りの力は生活のしやすさに繋がっています。補聴器を装用する際にも、話し言葉の聞き取りの力を確認することは非常に大切になります。

ここでは、人間の聴覚の仕組みや話し言葉の聞き取りについて、そして補聴器をつくる際に何故大切になってくるのかを説明していきましょう。

■伝音系と感音系の違い

「音」というとどのようなイメージを持つでしょうか。アラームの音や水の流れる音、楽器の音や話し声、好きなアーティストの音楽と、音という言葉からイメージするものは、人それぞれです。そして、その聞こえ方は、もしかしたら自分と他人では異なっているかもしれません。人が音を聞くときには、耳の中で伝音系と感音系という道筋をたどります。ここでは、音について、また人間が音を聞く仕組みについて説明します。

〇音ってなに?

音は手にとることも、見ることもできません。そもそも音とはどのようなものなのでしょうか。

音はシンプルにいうと空気の振動です。空気が高速に振動すれば高い音、ゆっくり振動すれば低い音になります。この振動の数を周波数と言い、1秒間に何回振動するかをHz(ヘルツ)という単位で示します。

たとえば、500Hzの音は、1秒間に500回の振動がある音で、低めの音になります。一方、3000Hzは高めの音になります。人間の聴覚は20Hz~20000Hzくらいまで聞き取ることができると言われていますが、日本語は125Hz~8000Hz程度の音域でカバーできると考えられています。また、年をとるほどに高い音は聞き取りにくくなっていきます。

以前のニュースで、深夜の公園で、若者の騒音が周辺住民に迷惑となっていたけれど、若い人しか聞こえない高く不快な音を公園に流すことで若者が集まらなくなった、という件がありました。これは、若い人ほど高い音が聞こえるという特徴を利用しています。

◯伝音系は「音」を振動として捉える。

伝音系は、顔の外のいわゆる耳「外耳」から鼓膜のある「中耳」のあたりまでを言います。伝音系では、外界から入ってきた音の速さはそのままに、音の波を増幅して音の大きさを大きくし、次の感音系へしっかりと伝わるようにしています。補聴器で音を大きくすることの効果が出やすいのは、補聴器が伝音系の働きを補うことができるからです。

◯感音系は電気信号を脳に伝える。

感音系の始まりは、耳の仕組みの中で「内耳」と呼ばれる部分です。

内耳には、カタツムリの殻のような形をした蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分があります。この蝸牛の中には有毛細胞(ゆうもうさいぼう)という聴覚に関わる細胞が詰まっています。有毛細胞は、低い音を感じる細胞や、高い音を感じる細胞と、色々な音の高さに合わせて役割が分かれています。蝸牛の中の細胞は2種類あり、合わせて15,000個以上の細胞があると言われています。

有毛細胞は、蝸牛の中で順番に並んでいて、入ってきた振動を分担して受け取っています。蝸牛の入口のあたりにある細胞は高い音を、奥に行くにしたがって低い音の担当です。入ってきた音の振動をキャッチすると、電気信号に変えて神経や脳に伝えます。この信号を脳が分析して、言葉の意味の理解が行われるのです。話し言葉がきちんと聞こえるためには、十分な電気信号が神経を伝わって脳にしっかりと伝わる必要があります。

〇情報が伝わらない感音難聴

内耳から神経・脳へのルートのどこかにトラブルがあると音の情報が上手く伝わりません。外耳や内耳でしっかり音を大きくしたのに伝わらないのです。情報が少なければ、脳が音の情報を分析することに限界がありますし、言葉を処理するときに間違って意味づけをしてしまうこともあります。このような難聴を感音難聴といいます。

感音難聴の原因は、生まれつきの病気や突発性難聴等様々な原因がありますが、加齢による障害もそのひとつです。蝸牛の入口近くの細胞は自分の担当する音ではなくても、いつも空気の振動に晒されるので少しずつダメージが積み重なります。蝸牛の入口近くの細胞は高い音を担当していますが、この細胞が年をとるほどに衰えて減っていくのですから、高い音が聞き取りにくくなっていきます。そして、段々と話し言葉の聞き取りにも影響を与えていきます。

■難聴と日本語の聞き取りにくさ

ただ音量を大きくすれば必ずしも話し言葉が聞き取りやすくなるとは限りません。
ここが補聴器と集音器の違いであり、多くの方が戸惑っていらっしゃる部分でもあります。
音が聞こえにくくなっているのだから、音を大きくすればいいはずなのに、なぜ話し言葉は聞き取りにくいのでしょうか。そこには日本語の話し言葉の特徴が関係しています。

〇「話し言葉」の中にはいろいろな音が含まれている。

音の中でも、1種類の周波数しか含まない音を「純音」と言います。病院や学校で聴力検査をしたことがありませんか。「ピーっとなったら、ボタンを押してくださいね」と説明される「ピー」という音です。しかし、実際の話し言葉や環境の音は、このような一つの音だけでできているわけではありません。日本語の豊かな言葉は、1つの周波数だけではなく、たくさんの周波数の音が混ざっています。たとえば「あ」と言ったときにも、その中には低い音から高い音まで、いくつもの高さの音が含まれています。

〇聞こえない周波数があると、話し言葉が削られていく

ここで、「補聴器専門店」という話し言葉を、ローマ字で書いた文字だと考えてみてください。聞こえない周波数がある人は、「hotyoukisenmonten」という文字が部分的に削り取られています。聞こえない周波数が増えれば増えるほど、文字が削られていきます。どんどん聞こえなくなっていくと、残るのは、ほんの一部分になっているかもしれません。この残った文字を見せられたとき、私たちは、元の話し言葉を想像できるでしょうか。

人とのコミュニケーションでは、相手の話した言葉を正しく聞き取り、理解をしてから返答をする必要があります。コミュニケーションを円滑にするには、「音」が聞こえていることだけではなく、聞こえている話し言葉がどんな言葉であるかを、正しく判断できる必要があります。しかし、聴覚障害があると、聞こえる情報が限定されます。その情報が少なくなるほどに、聞き間違いや理解できない場面が増え、コミュニケーションのすれ違いが起こりやすくなります。

〇日本語の子音の聞き間違いが起こるとトラブルに

まだ日常の中で起こるトラブルになるかイメージがつかないかもしれません。もう少し、日本語について考えてみましょう。

私たちが話している日本語は、音の組み合わせという点からは複雑な仕組みをもっています。

日本語は、「あいうえお」のような母音に子音を繋げることで、話し言葉に使われる音(語音)のバリエーションを増やしていますが、この「子音」の部分が聞き取れないと聞き誤る言葉がたくさんあります。

たとえば、「さ」という音はどうでしょうか。

「さ」=/s/ (子音) + /a/ (母音)

「さ」という音は、/s/という子音の部分に、/a/という母音が繋がっています。この/s/が聞き取れない場合や、間違えて聞いてしまった場合はどのようになるでしょうか。

(例)

さかなSaKaNa=あかなaKaNa 、たかなTaKaNa、

このように、日本語にはない言葉に聞こえたり、別の単語になったりということが起こります。

他の子音でも、聞き間違えの例を挙げておきます。

(例)

7時 しちじ(ShiChiJi )= 1時 いちじ(i ChiJi)

佐藤(SaTo)= 加藤(KaTo)

広い(HiRoi)=白い(SiRoi)

これらの誤り、誤解されそうではないでしょうか。

さらに、文や文章になれば、もっと複雑な構造になり、日常のコミュニケーションでのトラブルが起きやすくなります。聞こえているつもりで、あるいは雰囲気から推測をして答えたけれど的外れだったということも起こります。たとえば時間や名前の誤りは、仕事上の取引や友人との約束、病院の受診時といった場面でのトラブルになるでしょう。ただ音が聞こえているかどうか、だけではなく、日本語がどの程度聞き分けできているのかということは、時に大きな困り感に繋がります。

■聞こえ方を詳しく調べるには「言葉」の聞こえ方もチェック

誤解されたり、話がかみ合わないのは、日本語の聞き分けのせいかもしれない、そんな風に思っても、実際にどんな場面でこの力を測ってもらえるの?と思いませんか。

その1つの機会が、補聴器を検討するときです。

病院で積極的な治療の必要がなくなったけれど、生活の中で聞こえにくさで困っていることがあるという場合に補聴器が検討されます。

補聴器を作る前には、補聴器を使うことで生活の中で困っていることが解消されるのか、どの補聴器が適しているのか、どのような効果があるのかを検討します。そのときに行うのが基本的な聴力検査や、話し言葉の聞き取りの力の測定です。

◯「音」が聞こえるかどうか 純音聴力検査とは

ほとんどの人は、学校や健康診断などで一度は受けたことがあるでしょう。幼いお子さんの場合には別の方法もありますが、多くの場合はヘッドフォンをつけて「ピー」という音が聞こえたら、ボタンを押すという自己申告で検査が進められる検査です。

大まかな検査では2~3種類の音を検査するのみですが、詳しく検査をする場合には、低い音から高い音まで検査を行います。日本語での会話で必要な音域は125Hz~8000Hzまで検査を行えば、ほぼカバーできます。そして、オージオグラムという表に「どの周波数の音が、どれくらいの大きさで聞こえたか」という検査結果を記載していきます。音の大きさはデシベル(dB)という単位で表し、数字が大きくなるほど、大きな音を表します。通常1枚に左右の聴力を記入し、ヘッドフォンを着けて測定した場合は右耳を〇記号、左耳を×記号、補聴器装用時は黒の記号を用います。また、耳の後ろ側に装着して、骨の振動を直接内耳に伝える骨導補聴器の場合は右耳を[ 、左耳を ]で記入していきます。

オージオグラムは音が聞こえているかどうかだけではなく、低い音が苦手か、高い音が苦手か、など各個人の聴力の特徴が表れます。純音聴力検査は補聴器をつくるときだけではなく、補聴器を装用してからの調整でも定期的に用いられます。

◯言葉の聞き分けを測定~語音明瞭度測定・単語了解度測定とは

純音聴力検査は特定の周波数の聞こえ方を測定しましたが、実際の生活のしやすさには、話し言葉がどれくらい聞き取れているのかが大切です。そして、このことは補聴器を作成する際にも非常に大切です。以下で説明する語音明瞭度測定や単語了解度測定は、日本語の話し言葉をどれくらい聞き取れるのかを測ります。

語音明瞭度測定は、日本語の50音を1音ずつ聞き取れているかを確認します。音の大きさが一定の状態で聞こえてくる1音を、聞こえたままに書きとってもらう、または言ってもらい「正答率(%)」を算出します。
同じく単語了解度測定は、単語を聞こえたままに書きとるか、聞こえた言葉を繰り返してもらい、正答率を算出します。
そして、語音明瞭度測定で得られた結果をスピーチオージオグラムという表に記入していきます。スピーチオージオグラムは、どの音の大きさで、どの程度の語音を聞き取れているかという状況を視覚的に示す図です。
スピーチオージオグラムでは、横軸に音の大きさ(dB)、縦軸に明瞭度(%)を示します。

語音明瞭度測定や単語了解度測定は、いくつかの音の大きさごとに行います。そして、それをスピーチオージオグラムに記入して線で結ぶと、どの音量で、どの程度正解率があるのか視覚的にわかりやすくなります。ヘッドホンで測定するだけではなく、補聴器をつけてスピーカーから音を流す環境(音場)で測定し、補聴器の効果を測るためにも使われます。

〇語音明瞭度測定・単語了解度測定の結果からみえるものは?

語音明瞭度測定や単語了解度測定を行うことで、以下のようなヒントが得られます。

・本人はどれくらい困っているか

・補聴器を装用して、どのような効果が見込めるか

・左右の耳に補聴器を着ける必要があるかどうか

一つずつ説明していきましょう。

◎本人がどれくらい困っているか周囲の人が理解しやすくなる

何も書かれていないスピーチグラムを見てみましょう。左端の方に、正常語音明瞭度極性という実線が記入されていると思います。正常な聴力の人は、多少の幅はありますが25dB~40dBという音量で語音明瞭度が80~100%を示します。

ここで、おおよその音の大きさを知るために環境音や話し声の音量の目安を示します。

<環境音や話し声の大きさの目安>

100dB 自動車のクラクションを間近で聞いた音

90dB 犬の吠える声・耳元で強く話す声

80dB ピアノの音・耳元でふつうに話す声

70dB 1mの距離での普通の会話

60dB 普通の会話

50dB エアコンの室外機・3mの距離での会話

40dB 図書館内の静けさ・小さな声

30dB 郊外の深夜・ささやき声

次に、語音明瞭度ごとの会話理解のしやすさの目安を示します。

<語音明瞭度ごとの会話理解のしやすさの目安>

80~100% 静かな環境であれば、聴覚のみで容易に内容を理解できる。

60~ 80% 日常会話は、聴覚のみで理解が可能。ただし、よく知らない内容については、集中して聞く必要がある。

40~ 60% 日常会話でも正確に理解できないことがある。

20~ 40% 日常会話においても、筆談や読話など、他の手段を併用が必要

0~ 20% 聴覚は補助手段。

語音明瞭度や単語了解度を測定し、これらの目安に当てはめていくと、どの程度の環境で、どの程度相手の話を理解しているかが推測できます。

40dB以下の音は非常に小さく、話し声にするとささやき声や小声です。正常な聴力があれば、人はささやき声でも相手の話し声をかなり細やかに聞き取っていることがわかります。

一方、70dBの音でも語音明瞭度が60%前後の人の場合は、1m程度のテーブルを挟んで会話する際にも集中して聞く必要があったり、聞き誤る可能性があったりするということです。ただし、1音ずつ聞こえない場合でも単語で聞くとまとまりとして聞き取れることもあるため、いつもかみ合わないわけではありません。周囲からは気づかれないこともあり、本人が苦労していることを理解されにくい状態といえるでしょう。

補聴器を作成する際には、本人や家族に困っている場面や事柄を聞きます。家族と本人の認識がずれている場合も、語音聴力測定や単語了解度測定を行うと、本人がどのような聞き取りの力で過ごしているかが共通理解しやすくなります。

◎補聴器にどのような効果があるかを予測できる。

語音明瞭度測定や了解度測定は補聴器の効果を推測するためにも有効です。特に音を大きくするほどに正解率が高くなる人は、適切な補聴器を装用して音の大きさを補えば、小さな音でも話し言葉の理解が正確になり、より生活の幅が広がることが推測されます。

一方で、音量を変化させても、語音明瞭度測定の値や単語了解度の値にあまり変化がない場合や、正答率がある程度の数値を超えない場合は注意が必要です。たとえ補聴器を装用しても、話し言葉の聞き取りやすさが良くなるとは限らないからです。

しかし、補聴器を装用することで音への気づきが早くなり、呼びかけや警告音に気づけたり、話しかけてきた人へ注目しやすくなったりするだけでも、コミュニケーションがとりやすくなるかもしれません。また、普段テレビのボリュームを大きくしすぎて家族に迷惑をかけていると感じる場合にも、補聴器で自分だけに音を大きくしてくれれば、気兼ねなく家族との団欒が楽しめるかもしれません。

補聴器による聞こえ方の改善には限りがありますが、生活に与える影響は人それぞれです。

◎左右の耳に補聴器を着けたほうが良いかどうかを判断するヒントになる。

耳は左右にありますが、状態が左右ともに同じとは限りません。語音明瞭度測定や単語了解度測定の結果をもとに、左右の耳それぞれに対する補聴器の効果を検討します。そして、両方に着けた方が良いのか、それとも片側だけで良いのか、あるいは良い方の耳をさらに効率良く使える特殊な補聴器を着けたら良いのか、などを判断することになります。

■まとめ

話し言葉には低い音から高い音まで様々な音が複合しており、人は、その複雑な言葉を正しく聞き分けてコミュニケーションをしています。「最近耳が遠いな」「話が通じないな」という場合には、語音明瞭度測定や単語了解度検査で話し言葉の聞き取りの力を測定することで、生活の困難さを浮き出させることがあります。きちんと測定を行うことで、本人が何に困っているのかを明確にし、補聴器によってどんな効果があるのかを検討することができます。そして、補聴器を通して、本人が困っていることを改善でき、生活がしやすくなれば、これ以上に喜ばしいことはありません。最近、聞こえ方で困っていることがあるという場合には、相談だけでも承りますので、お気軽にご来店くださいませ。

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